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パンフレット


社会福祉法人日本視覚障害者職能開発センター
東京ワークショップ
The Vocational Development Center for the Blind and Low Vision in Japan,Inc.

沿革(年表)
昭和55年(1980年)4月●身体障害者通所授産施設「東京ワークショップ」開設 カナタイプによるテープ起こし(議事録作成)作業
昭和56年(1981年)3月●「日本オプタコン・ティーチャーズ協会」発足 事務局を当センターに置き、1990年まで、「オプタコン・ティーチャ養成講習会」が定期的に開催された。
昭和56年(1981年)4月●日本語ワープロへの挑戦を始める
11月●「全日本点字ワープロ競技大会」開催
昭和57年(1982年)4月●弱視者のためのワープロ画面拡大装置を開発
昭和58年(1983年)9月●「エポックライターおんくん」開発開始
昭和63年(1988年)3月●ワープロ教室を開催 在宅視覚障害者の要望に応え、AOK点字ワープロによる基礎指導を始める
平成元年(1989年)4月●カナタイプを廃止し、全面的にワープロに移行
平成6年(1994年)10月●「事務処理科」開設 日本障害者雇用促進協会委託 就職希望コース(3名)、継続雇用コース(2名)
平成7年(1995年)9月●「視覚障害者用情報機器指導員講習会」開催 視覚障害の職域拡大を図るため、企業の人事担当者や支援者を対象とする講習会を実施。2008年に、名称を「視覚障害・就労支援者講習会」に改めた。
平成9年(1997年)4月●「OA実務科」開設 東京障害者職業能力開発校の委託で、事務処理科就職希望コース(3名)を開設
平成12年(2000年)4月●東京ワークショップは実態に合わせて定員を30名から35名に増員
4月●開設20周年記念式典開催(於 グランドヒル市ヶ谷)
9月●テープ起こし作業にWindowsを導入
●「日商日本語文書処理技能検定」試験実施開始。(~2005年)
平成13年(2001年)10月●東京都立駒込病院のメディカルトランスクライバー(医療記録の速記者)が、病院の電子カルテ化に対応開始
平成14年(2002年)7月●「全国ロービジョンセミナー」開催 障害の程度を問わず、障害初期において適切な助言と情報提供を行うため、医療機関から 自立訓練を経て就業までの各関係機関の総合的な連携を深めることを目的として、以降毎年開催。
平成15年(2003年)4月●東京ワークショップの定員を35名から40名に増員
平成18年(2006年)●「日商PC検定」試験実施開始
平成21年(2009年)1月●「パソコン教室」を通所授産事業としての運営に移行
●前年より、テープ起こし作業のデジタル化に関する研究開発を開始 カセットテープを廃止し、音声ファイル再生ソフト「聞き書きくん」を使用し、デジタル環境下での再生技術を使用した作業がスタート。
平成22年(2010年)11月●開設30周年記念オープンハウス開催
平成23年(2011年)4月●就労移行支援事業開始、定員11名でスタート
平成25年(2013年)1月●就労移行支援定員11名から18名に増員
平成27年(2015年)●就労継続支援B型の月額平均工賃(98,735円)が全国社会就労センター協議会(626施設)で全国第1位
平成28年(2016年)4月●就労移行支援定員18名から25名に増員
平成29年(2017年)9月●日商PC検定データ活用2級の受験開始
平成30年(2018年)10月●就労定着支援事業開始
令和元年(2019年)9月●日商PC検定文書作成2級の受験開始
10月●日本視覚障害者職能開発センターに名称が変更
令和2年(2020年)4月●就労移行支援定員が25名から30名に増員
9月●開設40周年記念会開催(於 グランドヒル市ヶ谷)
令和5年(2023年)4月●自立訓練(生活訓練)事業開始。定員6名でスタート

写真 開設者 故 松井 新二郎(1914~1995)
日本における視覚障害者の「タイプライタ速記」の職業訓練を実現した。

写真 センター開所式

写真 オプタコン
(optical to tactile converter)とは…小型のカメラがとらえた文字の形を、6列144本の細かいピンの振動に変換するもので、右手でカメラを持ち文字の上をスキャンして、左手の人差し指で触知盤のピンの振動を読み取っていく。

日本視覚障害者職能開発センターは、見えない、見えづらい方々の「働きたい」「働き続けたい」という思いを支える、視覚障害者の総合就労支援施設です。
主にパソコンを利用した事務職に挑戦する視覚障害者の、職能開発訓練を中心とした社会福祉事業を行っています。
各種視覚障害者支援機関、眼科、ハローワーク、視覚特別支援学校、当事者団体等と連携を取り、きめ細かくサポートしています。

基本理念
1 視覚障害者の職業を開発し、訓練と支援を行い社会参加の促進を図る。
2 利用者の意向を尊重し、多様な福祉サービスが総合的に提供されるよう創意工夫をする。
3 利用者の個人の尊厳を保持しつつ、自立した生活を地域社会において営むことができるよう支援する。

事業概要

サービス内容 定員 利用対象者 利用期間 費用 手続き
東京ワークショップ 就労継続支援B型 24名 フルキー六点漢字入力を習得した方 - 課税状況等により市区町村が定めたサービス利用料 住民票を管轄する市区町村の障害福祉窓口に利用申請
東京ワークショップ 就労移行支援 30名 18歳から64歳までの就労を希望する方 24か月以内 課税状況等により市区町村が定めたサービス利用料 住民票を管轄する市区町村の障害福祉窓口に利用申請
東京ワークショップ 就労定着支援 - 就労移行支援等のサービスを経て一般就労した方 就職・復職後6か月~3年6か月 課税状況等により市区町村が定めたサービス利用料 住民票を管轄する市区町村の障害福祉窓口に利用申請
東京ワークショップ 自立訓練(生活訓練) 6名 自立した生活を送るために訓練を必要とする方 24か月以内 課税状況等により市区町村が定めたサービス利用料 住民票を管轄する市区町村の障害福祉窓口に利用申請
OA実務科(東京障害者職業能力開発校委託) 5名 身体障害者手帳をお持ちで一般就労を目指す方 1年(4月~3月) 無料(訓練手当対象) お住いの住所地を管轄するハローワークに願書を提出
ジョブコーチ(訪問型職場適応援助者) - 当施設の利用を経て一般就労した方 1か月~8か月(アフターフォロー期間最長1年) 無料 東京障害者職業センターに申請

※就労継続支援B型、就労移行支援、自立訓練(生活訓練)、OA実務科は、原則として、当施設まで安全に通所可能な方が対象となります。
※就労継続支援B型、就労移行支援、就労定着支援では、リモート支援を実施しています。

就労継続支援B型
工賃収入を目指しています
就労継続支援B型では、フルキー六点漢字入力を習得した視覚障害者がパソコンを使い、録音された音声を文字化する仕事を行っています。主に厚生労働省の審議会や審査会などを受注しています。
近年、AIなど技術の進歩により文字起こしの自動化も普及しつつありますが、協力者というボランティアの力もお借りしながら就労の自己実現を追求し、努力をしています。

1 収録
協力者が会場へ出向き、会議の音声を録音します。
会場の大きさや出席人数などに合わせ、マイク等の機器の設営・作業・撤収を二人一組で行います。
現在1名の利用者が、協力者と同様に音声を録音するため会場へ出向いています。

2 タイピング
録音された音声を、当センターで視覚障害者用に開発したソフトを使って「文字」にしていきます。
お客様のご要望に応じて、逐語起こしやケバ取りなど必要な文章処理を行います。

3 校正
打ち上がった文章は、校正を手伝ってくださる協力者の方が音声と照合します。
句読点や送り仮名は適切か、聞き間違いがないかなどを確認し、その後、訂正箇所を修正して製品に仕上げます。

4 納品
出来上がった製品を、電子データや印刷物で納品します。

「主なお客様(令和5年4月現在)」
厚生労働省(各種審議会、社会保険審査会、労働保険審査会、中央労働委員会)、国立医薬品食品衛生研究所、医薬品医療機器総合機構、都立駒込病院、杉並区役所、(株)有斐閣、商事法務研究会、日本アイ・ビー・エム(株)、弁護士事務所、中央職業能力開発協会、建設業労働災害防止協会、安全衛生技術試験協会など「東京ワークショップ」は1980年4月に、日本で最初の身体障害者の通所授産施設として開設されました。
それまでの授産施設といえば入居滞在型で、一般の会社のように通勤をして仕事をする場所はありませんでした。利用されている視覚障害者1人当たりの平均工賃は、令和3年度の就労継続支援B型事業所の全国平均工賃16,507円(出典:厚生労働省社会・援護局)を大幅に上回っており、高い水準を維持しています。

就労移行支援 速記コース
フルキー六点漢字入力システムを用い、速記の技術を身に付ける
審査会や講演等の「聞き書き」をできる限り早い時期に取り入れ、「正確な聞き取り及びタイピング」という速記録作成に欠かせない技術の習得を図ります。六点漢字入力の習得後は、OJT形式による公用文の文字遣い、所定の書式等の習得訓練を行います。

開始時期 随時
期間 原則1年間
訓練 週3~4日(1日2時間)個別対応可
使用音声ソフト PC-Talker

訓練内容
●Windowsの基本操作
●かなタッチタイピングの習得
●フルキー六点漢字入力の習得
●漢字の使い分け習得
●「聞き書きくん」を使用した速記録の作成
※「聞き書きくん」とは、フットペダルを使用したMP3ファイルの音声再生システム。

就労移行支援 基礎コース
音声パソコンの基本操作を身に付ける
音声パソコン初心者の方にもタッチタイピングの基礎から段階的に訓練を行います。
マウスを使用せず、キーボードのみでWindowsを操作する方法の基本を習得します。

頻度 週2回、1回2時間
(10:00~12:00または13:00~15:00)
期間 8か月間(約120時間)
開始時期 奇数月上旬
使用音声ソフト PC-Talker

訓練内容
●タッチタイピングの練習
●Windowsの基礎操作
●Word(ビジネス文書の作成、表作成など)
●Excel(表計算、データの抽出、ピボットテーブル、グラフ作成など)
●インターネット入門
●メール入門

就労移行支援 応用コース
一般就労を目的とし、より高度なパソコンスキルを身に付ける
タッチタイピングが可能な方を対象に、短期間で就労に必要とされる技能や資格取得を目指します。

開始時期 4月、10月
期間 6か月間
訓練 月曜日から金曜日
使用音声ソフト JAWS PC-Talker

訓練内容
●Windowsの基礎操作
●Word
●Excel
●Outlook
●PowerPoint
●インターネット
●日商PC検定受験対策講座(文書作成・データ活用)
●秘書検定受験対策講座
●実務課題演習
●就職活動対策講座
●英会話 など

週間スケジュール(例)
時間
月曜日 午後 13:00~15:00 パソコン訓練
火曜日 午前 10:00~12:00 パソコン訓練、午後 13:00~15:00 英会話
水曜日 午後 13:00~15:00 検定対策講座
木曜日 午前 10:00~12:00 検定対策講座、午後 13:00~15:00 パソコン訓練
金曜日 午後 13:00~15:00 パソコン訓練

就労移行支援 ビジネスワークコース
一般就労を目的とし、講義内容は東京障害者職業能力開発校に準拠したものを実施する
業務に必要な幅広い技量を身に付け、1年間で一般就労を目指します。

開始時期 4月
期間 1年間
訓練 月曜日から金曜日(9:00~17:00)
使用音声ソフト PC-Talker JAWS NVDA

就職活動の支援について
1.就職ガイダンス(進路実績について)
2.面談と応募書類の作成支援
3.情報提供と面接練習 → 企業説明会
4.ハローワークへの同行とチーム支援
※個別面談は随時実施し、就職面接会にも引率。

週間スケジュール(例)
時間
月曜日 午前 就職支援、ビジネス法務 午後 VBA
火曜日 午前 情報保障、点字 午後 Excel
水曜日 午前 検定試験対策、情報保障 午後 ビジネスマナー
木曜日 午前 検定試験対策、Word 午後 英会話
金曜日 午前 就職支援、話し方 午後 簿記
※利用期間や部分受講についても、ご相談に応じています。

自立訓練(生活訓練)
日常生活または社会生活を営む上で必要な生活能力を、維持向上させることを目的としています。
一人ひとりの個別性に応じた、以下のような訓練を実施します。

開始時期 随時
訓練頻度・訓練内容 個別に相談

訓練内容
●コミュニケーション訓練 (iPhone・パソコン・点字等)
●歩行訓練 (誘導歩行・白杖歩行・交通機関の利用等)
●日常生活訓練 (物の管理や整理、便利な用具の使用等)(金銭の弁別、電話の使用、買い物等)
●ロービジョン訓練 (拡大読書器やルーペ、遮光眼鏡の使用等)

就労定着支援
就労移行支援等の利用を経て一般就労された在職中の方を対象に、仕事を継続する上での課題や日常生活上の様々なご相談に応じています。

開始時期 随時
期間 最長3年間
支援頻度・支援内容 個別に相談

支援内容例
●定期的な職場訪問・面談
●業務に必要な音声パソコン操作方法のレクチャー
●障害者雇用や助成金に関する制度について情報提供
●労働条件や労働環境改善のための支援
●合理的配慮事例についての情報提供
●資格取得支援
●情報収集やスキルアップの場の提供
●職場移転に伴う支援
●転職支援
など
毎月1回、利用されている方のミーティングを開催し、情報交換を行っています。

OA実務科
東京障害者職業能力開発校の委託を受け、一般就職を目的とした訓練を実施する
様々な画面読み上げソフトを使用し、一般就労に必要な幅広い内容の訓練を行います。

開始時期 4月
期間 1年間
訓練 月曜日から金曜日
(9:00~17:00)
使用音声ソフト PC-Talker JAWS NVDA

対象者 障害者手帳をお持ちの重度視覚障害の方。
OA実務科の訓練生は訓練期間中、条件により訓練手当が支給されます。
募集時期 1月上旬から2月上旬。選考試験は2月中旬に行います。
※新規学卒者の募集は9月上旬から10月上旬。選考試験は10月中旬に行います。
※募集時期は年によって若干の変動があります。
選考方法 筆記試験(国語、数学)・機能検査(入力)・面接
※新規学卒者選考では、筆記試験を実施しません。

主な訓練科目
●普通学科 社会経済 一般教養 英会話 話し方 など
●専門学科 コンピュータ概論 簿記 社会保険 ビジネスマナー ビジネス法務 など
●基本実技 タイピング Windowsの基礎操作 ワード エクセル パワーポイント 点字 など
●応用実技 プログラミング(HTML VBA)指導実習 修了研究 など

職場適応援助者(ジョブコーチ)支援
就職後、支援計画書に基づき、職場にジョブコーチが出向いて支援を行います。
特性を踏まえた業務効率化や仕事の質を上げる工夫のアドバイスを行います。
終了時には、事業所内で同僚や上司に支援が受けられるように移行していくことを目指します。

当事者への支援
支援内容例
●作業マニュアルの作成
●ICT機器、業務アプリの操作訓練
(画面読み上げソフト、拡大アプリ)
●職場内コミュニケーションが円滑に進むための提言
など

企業・事業主への支援
支援内容例
●職場配置や職務内容についての改善案の提案
●障害や疾患に応じた雇用管理の方法や必要な配慮などの情報提供
●障害理解の社内啓発
など

その他の事業

就労支援者講習会の開催
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の委託を受け、視覚障害者を採用する企業などへの理解を深めるための講習会を開催しています。

総合相談
就職や進路についてのご相談や、パソコンの訓練を受けたいなど、視覚障害に関する種々のご相談を、随時お受けしています。

水曜サロン
視覚障害をお持ちの方は、どなたでもご参加いただける情報交換の場です。
[毎月第3水曜日13:00~15:00]

ガイドブックの作成と配布
視覚障害をお持ちの方への接し方をわかりやすく記載した、ポケットサイズのガイドブックを無料配布しています。

福祉教育DVDの制作・貸出し
視覚障害者への理解を深めていただくためのDVDを制作し、希望者に無料で貸出ししています。

日商PC検定試験の実施
当センターにて、音声ソフトを使用して受験していただけます。
日商PC検定(文書作成)3級・2級
日商PC検定(データ活用)3級・2級

全国ロービジョンセミナーの開催
視覚障害者の社会参加の促進を図るため、年1回セミナーを開催し、講演や機器展示などを行っています。

開設40周年記念会

賛助会員・ご寄付のご支援をお願いいたします
日本視覚障害者職能開発センターは、これからも引き続き視覚障害者の就労支援に努めてまいります。
当センターの目的にご賛同いただき、賛助会員、またはご寄付としてご支援をいただけましたら幸いです。

●賛助会員としてのご支援
●個人
1口(原則年額) 5,000円として、ご厚意により何口でも
●会社、法人、団体等
1口(原則年額) 10,000円として、ご厚意により何口でも
*ご寄付(所得税法による控除対象)のご厚意につきましても、よろしくお願い申し上げます。

●ご送金の方法
●銀行振込(ご連絡先が明示されませんので、恐縮に存じますがご住所をお知らせください)
三菱UFJ銀行四谷支店(051) 普通預金1155690
口座名義人 社会福祉法人日本視覚障害者職能開発センター
●郵便振替(別紙振替用紙をご利用ください)
口座番号 00130-2-63193
口座名義人 社会福祉法人日本視覚障害者職能開発センター

なお、賛助会員の皆様方には特に会則は設けませんが、センターの活動等を定期的にご報告し、イベントのご案内をさせていただきます。

最寄り駅
JR総武線・中央線:四ツ谷駅 四ツ谷・麹町改札 徒歩約8分
東京メトロ丸ノ内線・南北線:四ツ谷駅 徒歩約8分

社会福祉法人 日本視覚障害者職能開発センター
〒160-0003 東京都新宿区四谷本塩町2番5号
TEL:03-3341-0900 FAX:03-3341-0967
営業時間:平日9:00から17:00
URL:https://www.jvdcb.jp/
E-mail:shokunou@jvdcb.jp

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